ネコのほうが兄弟の絆が強い
”ネコのほうが兄弟の絆が強い”
これは祖母が言った印象的な言葉。
以前、2匹の兄弟ネコを飼っていた。
生まれてから片時も離れることなく15年、生活を共にしたネコたち。
生き物である以上、必ず別れが訪れるもの。
ある日、片割れのネコが亡くなってしまった。
その日を境に、残されたネコが毎晩毎晩、大きな声で鳴くのだ。
翌年に残されたネコは亡くなったのだが、誰かがいないと四六時中鳴いていた。
鳴き声を聞いた祖母の言葉がタイトルである。
残されたネコが、本当に片割れがいなくなった寂しさに鳴いているのかはわからない。
私は大切な人が亡くなったとき、最期を迎えるまで思いを馳せることはあるだろうか。
なぜ、四六時中鳴くようになったのか本当の理由はわからない。
ただ、人間同士の絆のほうが希薄なのかもしれないと感じたことが、私の心に刺さった理由なのだと思う。